多様化するニーズ、複雑化する製品、属人性排除、技能伝承…お困りではありませんか! ~ナレッジマネジメントってなあに?~
村上 修司(KMエバンジェリスト)
こんにちは。
居酒屋「てけてけ」が大好きで、いつしか皆から「てけ王」と呼ばれるようになりました、村上修司です🐔🍗
早く行きたいなあ、てけてけ・・・・。皆と飲んで語り合うのが大好きです。
と、クヨクヨしててもしょうがないですね。
今回は、「ナレッジマネジメント」とはそもそも何なのか、概要をわかりやすく書いてみます。
目次
2つの知識
ナレッジマネジメント(Knowledge Management)とは、人の頭の中にある知識を共有して、他の皆で共有して使える「組織の知」にすることです。
人の「知識」は2つに分かれます。「暗黙知」と「形式知」です。
頭の中だけにある知識や、職人技・コツ・勘といった、人の身体に染み付いた知識を「暗黙知」と言います。
それが、文書化されたり、動画や写真などで、人に伝承できるようになっている状態の知識を「形式知」と言います。
暗黙知と形式知の割合って、どれくらいだと思いますか?
なんと、暗黙知が全体の90%と言われます。
知識の属人化
皆さんの周りに、「この人がいなくなったら、仕事がわからなくなって困る」という社員はいませんか?
また、「彼が設計した製品は性能も良く耐久性も高い」そんな優れたエンジニアがあなたの開発の現場にいないでしょうか?
「彼女が担当した案件の受注率は圧倒的に高い」、そんなトップセールスが活躍している営業部門もあるのではないでしょうか?
そのような優秀な社員に「どうしたら、そんな風に出来るの?」と聞いても、「経験だよ」「なんとなく」みたいな返事しか返ってこないとしたら、
そのノウハウは暗黙知の状態です。
知識が暗黙知のままになっている、つまり属人化している状態は、時には経営を揺るがす大問題を引き起こす恐れもあります。
実際過去に、2007年問題・2012年問題といわれた、団塊の世代が一斉に退職するという社会問題がありました。
これは「単に労働力が減少した」という問題ではありません。
属人化していた知識が、会社から消滅してしまったのです。
実際に、大手メガバンクにおけるシステムトラブルや、人為的ミスによる工場火災などが当時起こりました。
暗黙知が形式知になっていなかったために、このような事態を招いてしまったのです。
コトが起きてからでは、もう遅いのです。
会社の持続的成長のためには、知識は属人化させず、いつでもだれでもが使える状態にしておかないといけません。
人の知識の90%をも占めている暗黙知を、いかに形式知にするか、が喫緊の課題です。
ナレッジマネジメントの目的は、「マイナス課題の解決」だけではない
そもそも、ナレッジマネジメントという考え方は、日本の優れた製造業を研究分析して導かれたものなのです。
強い企業は何で強いの?ということです。
ナレッジマネジメントのフレームワークをSECIモデルと言います。
知識が創造されるメカニズムです。
「共同化」は、暗黙知が共有される「場」を創ること。
そして、暗黙知を形式知にする「表出化」、形式知同士が結合し合う「連結化」、形式知を自分のものにする「内面化」とスパイラルします。
SECIモデルを回していくことで、ナレッジが蓄積され共有され、生産性を向上させるだけでなく、人材育成やエンゲージメント向上にもつながり、組織にとって良い効果が色々と現れます。
このようなSECIモデルを踏まえて、ITでナレッジマネジメントを実践するポイントを、弊社の社長が動画で語っています。「ナレッジマネジメントで成果を出すIT導入3つのポイント」の動画をぜひご参考にしてください。
良いSECIが回ると、関係性が上がります。SECIは人間関係をつくります。イノベーションが生まれます。
まずはナレッジの共有から、始めてみましょう。
ナレッジの共有、ちゃんとできてますか?
「ナレッジの共有なんて出来てるよ。共有サーバーでデータベース化しているよ。」という声を聞くことがあります。
「でもそれ、活用できていますか?」「誰が使ったかわかりますか?」と聞くと、出来ていないというケースが多く見受けられます。これでは組織の知識になっているとは言えないですね。
共有フォルダに集めると「共有している」という気持ちにはなりますが、実際に使われないことには、全く意味がありません。せっかく集めたたくさんの有益なナレッジや、そこに掛けてきた労力・時間が全てムダになってしまう、なんて実にもったいない話ですよね。
働き方は大きく変わりました。
自宅でもどこでも働けるようになったこれからの時代、人材の流動化はさらに加速すると考えられます。
会社の持続的成長のためには、ナレッジマネジメントは欠かせないものなのです。
まずはナレッジの共有を始めましょう!
アクセラテクノロジは、知識を集めて繋いで活用して、わくわくクリエイティブな組織づくりに、ITで貢献します。
ナレッジマネジメントのITツールを導入するためのポイントをお伝えするセミナーを開催しています。私が講師を務めます😊 ぜひご参加ください!
村上 修司(KMエバンジェリスト)
前職では4,700人以上が参加するナレッジマネジメント(KM)を実践、 フレームワーク「SECIモデル」を意識して、たくさんのハピネスを創りました。 会社の枠を越えたコミュニティの運営もしています。 現職を通じて、KMの素晴らしさを世に広げることが人生のミッションです☆彡
- ナレッジ×AI活用導入事例 (1)
- マスターナレッジ (1)
- となりの営業マン (4)
- ナレッジ活用導入事例 (3)
- グローバル展開 (1)
- 活用シーン (1)
- カスタマーサクセス (2)
- サプライチェーン (1)
- Accela BizAntenna (2)
- 多言語間ナレッジ共有 (2)
- 脱属人化 (1)
- 新機能 (1)
- 添付ファイル翻訳機能 (1)
- セミナー (1)
- アクティブフォーム (1)
- 超サービスデスク (4)
- K-Board (1)
- SolutionDesk (12)
- ヘルプデスク (4)
- ナレッジボード (1)
- SECI (1)
- 自動翻訳 (4)
- リモートワーク (2)
- Accela Suite (8)
- ペーパーレス (2)
- 電子化 (2)
- PoC (1)
- 海外連携 (5)
- 未然防止 (1)
- 製造業 (12)
- 暗黙知・形式知 (4)
- 技術・技能伝承 (4)
- ナレッジの動脈と静脈 (1)
- キュレーター (1)
- ドリルダウン (1)
- コールセンター (13)
- カスタマーサービス (1)
- コミュニケーション (2)
- カスタマーサポート (22)
- DX (10)
- 外国人人材育成 (1)
- 働き方改革 (6)
- 少子高齢化 (1)
- SECIスパイラル (3)
- SECIモデル (12)
- SECI実践の話 (7)
- 超FAQ (7)
- FAQ (5)
- 業務改善 (4)
- ナレッジベース (3)
- ナレッジマネジメント (49)