ヘルプデスク業務を請け負った時点で、ナレッジマネジメントの実践が前提としてあったのですね。
その通りです。
そこで、そのナレッジマネジメントを効果的に実践するためにSolutionDeskを導入いただきましたが、選択の決め手は何だったのでしょうか。
キューアンドエー株式会社
CX本部 CX企画部 DX推進グループ 猪口和哉氏
大きな決め手となったのは、検索性の高さですね。SolutionDeskでは、複数の選択肢を段階的に絞り込む“ドリルダウン形式”により、求める情報へ誰でも迷わずたどり着けます。それをタグで簡単に管理できる点がメリットだと感じました。また、将来的にクライアント企業の社員様向けにナレッジを公開したいという計画があり、それが容易に行えることも重要なポイントでした。
SolutionDesk導入後の運用フローについて教えていただけますか。
誰もが高い品質でお問合せに対応できるようにするには、ナレッジの質とその鮮度が重要です。そのために、業務の中で自然とナレッジを蓄積し、更新できるフローを確立しました。
お問合せは主に電話とメールで受け付けており、割合で見るとメールの方が若干多いのですが、どちらの場合も問合せが発生したら、まず最初にナレッジベースで検索することを徹底しています。たとえオペレーター自身がその回答を知識として持っていたとしても、問合せ対応時は、まずナレッジベースで検索することを“必須ステップ”としました。具体的なフローは以下の通りです。
・問合せ発生 → ナレッジベースでキーワード検索
・適切なナレッジが見つかった場合 → その内容をもとに即時回答
・該当ナレッジがない場合 → クライアントへエスカレーションし、その回答内容を新規ナレッジとして追加
・見つかったナレッジが古い場合 → 即座に最新情報へ更新
この運用により、常に更新され続ける“生きたナレッジ”が蓄積され、誰でも最新かつ正確な情報で対応できる環境が整いました。
この運用フローの導入に際して、チームの反応はどのようなものでしたか?
特にスーパーバイザーを含め、経験豊富なメンバーほど最初は戸惑いがあったと思います。彼らにとっては、たとえ自分の知識で対応できる問合せであったとしても、「必ずナレッジベースを検索する」という新しいプロセスが負担に感じられたようです。そのため、検索行動が習慣化されるまでに若干の時間を要しました。もしこのプロセスが習慣化されなければ、ナレッジは活用・更新されず、チーム全体としてナレッジマネジメントの恩恵を十分に享受できないというジレンマがありました。
それに対し、どのように対処されたのでしょうか?
最初の一歩として、改めてチーム全体で「なぜナレッジマネジメントが重要なのか」を共有し、「目指すべき理想像」を明確化しました。そのうえで、検索行動を定着させるための具体的な取り組みを強化。たとえば、定期的なレクチャーを実施したり、現場から挙がる意見も積極的に取り入れ、ナレッジベースのフォーマットの改善を行い、使い勝手を向上させていきました。
海外サービスエンジニアの対応品質底上げに多言語ナレッジベースを活用
株式会社アルバック/アルバックテクノ株式会社