ナレッジマネジメントの最初の一歩「困りごとから始めよう」
村上 修司(KMエバンジェリスト)
こんにちは。「てけ王」こと村上修司です🐔🍗
最近、ビビビビ~~と振動する魔法のダイエットマシーンを入手しました!
これで、てけてけの塩つくねをいくら食べても太りません🚫
さてこれまで、「ナレッジマネジメントってなあに?」「SECIモデルは、難しく考えない方がうまくいく」というお話をさせていただきました。
今回は、ナレッジマネジメントを始めるときの最初の一歩をお話ししたいと思います。
目次
ナレッジマネジメントの最初の一歩
ズバリ、「『困りごとを解決したい!』という、個々人の思い・気づき」が最初の一歩です。人の意識が大事な活動ですから、自発性がとても重要です。
私の前職は、大手建材メーカーで、入社後の最初の11年間は工場経理を担当していました。その頃に始め実践したナレッジマネジメントは、最終的には4,700人以上が参加する大きな活動となりました。
この活動を始めたきっかけは、「経理への問い合わせを削減したい」という思いでした。ベースの仕組みは、Excel(エクセル)で作った簡単なものだけでした。
活動の中で、これもまだ経理部門だけで推進していた時期ですが、「困りごと集めるくん」という名の、Excelで作った自前の仕組みを使い、現場の困りごとを集めるイベントを実施しました。
挙がった困りごとは259件。思いのほか大量に集まりました。
「困りごとを解決したい」という現場の思いが、表出化(Externalization)されたのですね。
皆から上がった困りごとを持って、私がそれぞれのスペシャリストのところへ奔走し、回答を聞いて回りました。
結果的には解決に至らなかったものも多かったですが、「困りごとを解決できるのがナレッジマネジメント」と、メンバーに認識してもらえたことは、その後の推進に価値があったと思っています。
製造業における困りごとは?
弊社アクセラテクノロジは、企業におけるナレッジマネジメントを支えるソフトウェアやサービスをご提供しています。大手製造業を中心に多くの導入実績があります。私は前職での経験を活かし、主に製造業のナレッジマネジメント導入提案コンサルティングを務めています。
製造業では、グローバルな価格競争にさらされる中、製造コストの削減はもちろんのこと、付加価値を高めた製品の創出に日々努力しています。
社内の様々な部門において、技術ノウハウ・製造の職人技・設計基準書・市場トレンドなどなど、あらゆる「ナレッジ」が重要な役割を担っています。
ナレッジ活用で取り組みたい課題は業務・業種によって異なりますが、特に製造業の皆さまから私たちにご相談いただく困りごとのトップ3は、以下の3点です。
「未然防止」の困りごと
不具合やクレームが発生しないために、製品開発プロセスの上流工程で、設計課題や技術課題を事前に把握し、設計品質を作り込むプロセスを確立する事が重要となります。これが「未然防止」です。
「未然防止」の大半が実は「再発防止」なのだとも言われます。不具合による各種トラブルの原因は、そのほとんどが、「個人や組織の技術力不足」「人為的なミス」「不具合現象は知っていたが、対策がわからなかった」というものです。
実は、「新たに発見された不具合要因が問題を起こした」というケースって、ほとんど無いんです。
とある研究結果によりますと、全く新しい失敗というのは全体の4%程度しかないそうです。残る96%は、過去に発生したものとほぼ同じ失敗、なんだそうです。しかし、これがしっかりと出来ていないという困りごとがとても多いです。過去のナレッジを活かせていないということです。
「技術伝承」の困りごと
社員のワザやコツ・カンといった暗黙知をいかに他者に伝えていくか。組織の知識として蓄積していくか。これが「技術伝承」です。
有益なナレッジを持ったベテラン社員の退職は以前から社会問題となっていますが、昨今では若手も含めた激しい人材流動化が起こっています。ナレッジを持った人が会社を離れると、会社から知識が消滅してしまいます。
技術伝承は、経営のリスクマネジメント上も非常に重要なポイントです。
このことに、危機感を感じている方が増えてきたように感じます。しかし、具体的にどのようにナレッジを蓄積していけば良いかがわからず困っているようです。手遅れにならないよう早めに手を打つ必要があります。技術伝承は時間も掛かるものですから。
「海外連携」の困りごと
製造業のビジネスにおいては、単に”生産拠点”として海外に拠点を置いていた時代とは全く異なっています。海外での生産はもちろん、販売、アフターサポート、海外拠点間の情報共有など、「海外連携」は重要なテーマです。
また、地球規模の「SDGs」に取り組む企業も増えています。「SDGs(持続可能な開発目標)」とは、17の世界的目標、169の達成基準、232の指標からなる持続可能な開発のための国際的な開発目標です。
一企業内においても、日本を含めた各国の拠点間で創意工夫がなされていることと思います。各拠点におけるアイデアや取組みを共有し実践していくことで、企業グループ全体としてのレベルをあげていきます。
その中には必ず「ナレッジ」があります。いかに拠点同士がシームレスに推進していくか、ナレッジを活用していくか、が課題となります。
しかし実際のところ、言語の壁や時間の壁があり、うまく出来ていない、というお客様のお困りごとをよく聞きます。
これら困りごとを解決するためヒントは・・・・・ぜひセミナーにご参加ください!😉
ナレッジマネジメントに取り組もう!
課題はそれぞれありますが、皆が困りごとに気づき、何とかしないと!と「自分ごと」として考えること。そこからナレッジマネジメントは始まります。皆さんのお困りごとは何ですか?
次回は、ナレッジマネジメントを推進するための活動ステップについてお話ししたいと思います!
村上 修司(KMエバンジェリスト)
前職では4,700人以上が参加するナレッジマネジメント(KM)を実践、 フレームワーク「SECIモデル」を意識して、たくさんのハピネスを創りました。 会社の枠を越えたコミュニティの運営もしています。 現職を通じて、KMの素晴らしさを世に広げることが人生のミッションです☆彡
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